Posted on 6月 14, 2023 in 美術鑑賞

見えるものを通して、見えないものを描こうとする 絵画鑑賞

第99回 白日会関西展に伺いました。
洋画家の池田良則さんと宏介さんが出展されています。
池田さんは明るいチュニジアの海を、宏介さんは沖縄のコントラストの強い光を(影を?)描かれていてとっても素敵でした。旅なイメージ。

大正時代にインド洋上で仰いだ白日に輝く太陽にちなんで、関東大震災で沈んだ心を明るくするように名前をつけられた団体ということで、クラシックでどっしりと落ち着きのあり、どこか明るい感じのする展覧会でした。

白日会とは
 大正十二年(1923)1月、欧遊の帰途にあった中沢弘光は同船に乗り合わせた川島理一郎と出会いました。互いに話を深めるうち、大正デモクラシー当時の、自由と統制、西洋的と日本的、新しいものと旧いもの、それらの抗争と分裂から生じた混迷状態にあえぐ日本洋画壇の将来に心をいため、ここに正当な美術研究団体を結成し、友人同志を誘って相互研鑽の場とする新団体の結成を誓い合いました。
 同年9月1日に関東大震災が襲い首都東京は壊滅的状態となりましたが、先の志をもって、さらに大震災直後の人心喪失動揺の極みにあった最中に美術の復興と普及を目指し、当会は翌年大正十三年(1924)1月に正式に発足され、3月には震災の痛手を負った室町三越にて白日会第1回展を開催、同展は人々に大きな希望を与え大好評を博しました。
 中沢弘光は先のインド洋上で仰いだ白日に輝く太陽にちなみ、この新団体を「白日会」と命名しました。

(中略)


 こうした当会の100年近い伝統を持つ中で、現在の白日会の作家達は、創立の精神を受けつぎながら、伝統的な技法や表現の尊重、対象への真摯な姿勢、新時代に向けた自己に根ざす誠実な取り組みにより、「見えるものを通して、見えないものを描こうとする」べく、日ごとその研鑽に励み、作家それぞれが新しい「写実」を追求し続けています。

-白日会サイトより抜粋

第99回 白日会関西展

6月14日(水)→ 20日(火)
午前10時〜午後8時
あべのハルカス近鉄本店 ウィング館 8F「近鉄アート館」
入場料: 一般500円、大学・高校・中学生300円 ※小学生以下は無料


タワー館11Fで同時開催の 美術画廊の会員選抜展でも池田先生の絵がみられます。

展望台が有名?ですが、16Fに中間テラスがあり、こちらでは無料で大阪の市内が見渡せ、
ベンチもあり、しばし景色を楽しみながら良いリフレッシュができました。
大阪はビルが多くて、同じ関西でも全然違うなぁと感じた次第です。